膿臭

ブログ名を短くしました

dreamにさようならを告げた話

昨年、E-girlsのファンクラブに入会した。
a-nationで見たDance Earth Partyが良かったからだ。
静香ちゃんがセンターで、仲の良さそうな男女混合ダンスボーカルグループという直球で好きな物で、曲も丁寧に作られたと感じるバラエティ豊かなダンスナンバーで好みだ。
元々、静香ちゃんの声も好きだ。

そして、日が落ちてからの出番だった、ヘッドライナーのAAA、三浦大知君、Da-iCE、そして静香ちゃんだけだがdreamの四組が、初めて夜の時間帯に出られた喜びをMCやSNSで語っていた。(同じく夜だったEXOのメンバーのコメントは知らないがライブはとても楽しかった)

私は今はAAAのファンだが、出会った頃はdreamのファンだったので、dreamと同じライブハウスのイベントで見ていた。舞台に一緒に出ていたこともあったAAAとdreamが活動から十年以上経って初めて夜のa-nationに出られたことに胸が熱くなった。どちらも活動は長いのに、E-girlsも、昼間にしか見た事が無かった。

そんな感慨があって、その後またDance Earth Partyを彼らの主催フェスで見て、もっと近くで見たいと思ったのでファンクラブに入った。EXILEのファンクラブでも同じ先行の権利はあったが、DEPの推しが静香なので、迷うことなくE-girlsのファンクラブを選んだ。(Flowerも曲や鷲尾ちゃんの声が好きだからライブに行ってみたいとか思っている)

 

出戻りなので、未だにメンバーの名前を漢字で書いてしまうし、未だにdreamを全て小文字で書いてしまう。
漢字で書く理由は、優ちゃん、莉沙ちゃん、そして麻衣ちゃんと並べたときに違和感があるからだ。

私はdream・DRM・Dreamのファンだった。

そして、理由があって、ある時期からのDreamが苦手になって、E-girlsも正視できなくなった。
LDHに移籍してからのすべてが嫌だったわけではない。EXILEなどのLDHの男性アーティストも、好きか嫌いか無関心かに分類するなら、好きに入るだろう。

 

その状態からの出戻りである。

苦手な時期のDreamに触れたり、avex時代を知らないファンの優ちゃんやすぐ隣にいたSweetSのメンバーに無知なコメントを見るたびに、SNSでネガティブなことを吐くのが嫌になった。文句だけは言いたくなるが、E-girlsにCDレンタル程度しか課金していない私よりも移籍後のファンの方が偉いことなんてわかっている。
だから、このブログに私にとってのdreamを全て綴って、スッキリした気持ちで出戻りたいと思った。

 

ここに書くのは、古参でも新規でもない、ある時期にdreamが好きだった私個人の思いだ。もし同じファン経歴のファンがいたとしても、私と同じではないだろう。

なんといっても、脱退したメンバーを含めて、dreamのメンバーの思いは違うこともわかっている。

一歩引いて、芸能人から公式に発信された情報は本人だけのものではなく、また、ファンの数だけ姿や思いがあるという、一般論を念頭に置いて、一個人の意見として誰かに読んで貰いたい。
誰かに押しつけるつもりはない。
長いので、どこかで切り上げてもいい。

 

 

前回のAAAについてのブログでも書いたが、私がdreamのファンになった理由は、その直前に好きだったFolder5の消息が途切れたからだ。

あの頃の女性アイドルオタク界隈は、ハロプロファンと、それ以外の二つに分かれていたように思う。
「それ以外」の中でも事務所などで細かな区分けはあったが、事務所がライジングでレコード会社がavexFolder5のファンだった私は、avexのグループも隣接グループとしてチェックしていた。当時の2ちゃんねるなどを思い出すと、そういう人は少なくなかったので、話題がついでに入ってくるのでチェックもしやすかった。

dreamといえばエイベックスが大々的にオーディションをして始めた三人組グループで、売れっ子作家の曲ばかり歌っているグループだった。テレビにも始めの頃はよく出ていた。
しかし、いまいち売れないまま、一人減って、六人増えて、八人になった。

ネットでは「モーニング娘。かよ(笑)」とバカにされていたように思う。当時のモーニング娘。は今のように実力派で売っているわけではなかったから、「それ以外」のグループを推しているオタクたちには、モーニング娘。と違って実力派を推しているという、客観的には大したことの無いプライドがあった。

Folder5からdreamに移ったのはその頃だ。
オタクとして応援して楽しんでいたFolder5の活動の気配がアルバムを二枚出してからなくなってしまって、ヒット曲もあるのになあ、と理不尽や悲しみを抱いてはいたが、こうなるとまた活動することはないと、他のグループの様子を見て諦めていた。

だから、次の推しの候補として、半ばヤケクソで「モーニング娘。かよ(笑)」と話題だったdreamのアルバム「Dream World」を聴いた。
それが、とても良かった。カバーアルバムだが、ディスコナンバーにきれいに統一されていて、佳奈ちゃんや優ちゃんの歌声もちゃんと堪能できた。

増員したdreamは、アイドルのようになってしまって、売れっ子作家たちも降りて、作詞の要だった麻衣ちゃんも脱退して、聴くに堪えない曲ばかりになっているというイメージを抱いていたので、意外性もあって、そのアルバム一枚でファンになった。

その頃は8人だったが、企画「ID」の後で莉沙ちゃんが抜けてしまった。しかしこの頃は悲しみを引きずるほどdreamに深入りしていなかった。
それでも今、SNSやブログで他のメンバーが莉沙ちゃんと会った話をしていると嬉しいし、莉沙ちゃんの脱退について涙ながらに語る麻未ちゃんの映像を改めて見ると、胸に込み上げるものがある。

 

8~7人の頃の曲は、アルバムやミニアルバムごとにコンセプトがあって、丁寧に作られた、むしろ3人の頃よりも私の好みに合うものだった。どちらかというと、楽曲寄りのファンだったように思う。

そして、佳奈ちゃん、優ちゃん、紗也加ちゃんの歌が上手くて、声もそれぞれ違って魅力的だった。

Folder5と違ってワンマンライブがあるのも嬉しかった。ライブにいけば生歌もちゃんと聞き応えがあって、佳奈ちゃん・優ちゃん・さやぽのいるdreamはボーカルグループとして無敵だと思っていた。
古参ファンは麻衣ちゃんのいた頃の方が良いと言うかもしれないが、あいにく私はその頃のライブを見た事が無いので何も言えない。
dreamはビジュアルも良かったので眼福だった。ライブでも楽曲でも写真でも楽しさを貰えた。

2005年に男女混合のAAAがデビューして、avexのライブイベントでdreamと共演することがあった。AAAのにっしー・直也君・宇野ちゃんの三人の歌唱力を否定するファンはAAAの懐古主義者にもいないと思うが、まだこの頃は直也君以外はdreamのメインボーカルの方が圧倒的に上手く聞こえた。声はこの頃から魅力的だったが。

他のメンバーもだんだん上手くなっていって、特に、静香ちゃんの声が好きだった。

楽曲と実力主義を気取ってドリヲタの私が始まったが、みんな可愛いと思っていたし、ライブでは全力でヲタ芸のようなことをしていた。今でもMovin'onを聴くと、メンバーの名前を呼ぶ声もハートを作る振り付けも自動的に出てくる。
メンバーを知るうちに、佳奈ちゃんと優ちゃんを信頼している他のメンバーや、彩ちゃんと麻未ちゃんの仲の良さなど、メンバーや人間関係もどんどん好きになっていった。

dreamのことが大好きだった。

 

当時のdreamはワンマンライブを東京以外でも開催していて、ライブハウスにしては大きな会場で行われ、多くのファンが入って盛り上がっていた。

だから、ダンスボーカルグループとしてのdreamの活動がどんどんなくなっていって、フットサルばかりやるようになったときは、どうしてなのかわからなかった。(芸能人フットサルリーグにTeam dreamとして参加していた)

ライブなどの規模がいつまでも大きくならないことには気が付いていたが、avexにとってそれがダメなことだということがわかっていなかった。
これだけビジュアルが粒ぞろいで、なんといっても実力があるdreamだから活動は存続すると信じていた。

かつて鳴り物入りの三人なのに、増員という思い切ったてこ入れをされてしまったことから、avexの無情をとっくに知っているファンもいただろうが、私は三人時代のことはよく知らない。

ただただ、なんでまたフットサルなの? ライブをやってよ! とavexに不満を抱いていた。

 

正直、なんとなく、dreamに華がないことに気が付いてはいた。

誰かと共演すると、なんとなく、地味に感じる。AAAの宇野ちゃん・千晃・ゆかりより地味に映るのは、AAAの女子は当時はギャルだからだと考えていたが、それだけでもない。dreamもえりえーるの当時の茶髪ギャルのメイクはとても好きだが、絵里恵ちゃんの人柄もあってかふんわり可愛く見える。
センターの長谷部優ちゃんほど美しくて歌も上手くて完璧なセンターはいないと思っていたが、なんとなく、未亡人のような陰がある。

ただ、その界隈の他のグループよりも実力があると感じられることだけが、ファンとしてdreamを信じられる拠り所だった。
だから2ちゃんねるなどを見ると、他の活動があるグループについて、下手なのに、ブスなのに、とやっかみの書き込みをする人までいて、なんとなくファンがクオリティを拠り所にしすぎて面倒なことになっているのを感じていた。
しかし、クオリティしか拠り所がなかったのだ。

この頃の私はdreamが飼い殺しにされることに不安を覚えるばかりで、内部でどんなことが起こっているのかもわからず、何をすればdreamの活動が増えるのかもわからなかった。

 

Folder5だけでなく、若い女子のグループが数年で消えてしまうことは珍しくなかったから、こんなに実力があってビジュアルも良いdreamもこのままそうなってしまうのかなと、なんとなく諦め始めた。
解散をはっきり告げられるならまだ良い方だ。というか、解散を告げないのは悪でしかない。

 

しかしdreamは事務所をフィットワンに移籍して、名前をDRMに変えて復活した。
ボーカルグループとして活動すると聞いて、実力を信じていた私は歓迎した。

だがDRMは本格ボーカルグループであることにこだわり、これまでの可愛らしい衣装を捨てて、黒い衣装で踊らずに歌い始めた。
楽曲は良い物だった。
しかし、歌が上手いだけの地味な集団になってしまったDRMを見て私は絶望した。

そのときに初めて妹がDRMのライブを見たのだが、「バックコーラスかと思ったら、そのまま歌い始めた」と言われたことに何も反論できなかった。

明らかにDRMのこの路線はダメだと、続けられないと感じた。死にかけの、延命措置にしか見えなかった。

なんとか戦略を練り直してくれないかと願った。
しかしアイドル路線では、私には現場の盛り上がりから人気があるように思っていたが、avexとしては失敗しているのだ。

何をすればdreamが盛り上がるのか、こんなに魅力的な彼女たちのことを多くの人に知って貰えて、私がずっと彼女たちの笑顔や歌に元気を貰い続けることができるのかわからなかった。

 

そして案の定、DRMの活動がなくなっていった。

もう、だめだと思った。何せ二度目だ。
初期からのファンには三度目だろう。

そして完全に音沙汰がなくなった頃、私はAAAに移った。
dreamの追加メンバーと同様に、dreamの初期メンバーの妹分・弟分のような存在だったので安心感があった。
男女混合のFolderでダンスボーカルグループの魅力を知ったので、男女グループなのが魅力的でもあった。女子は宇野ちゃんも千晃もゆかりも可愛かったが、ゆかりは私が移る少し前に辞めてしまって残念だった。

 

ところがdreamは、その後、EXILEの事務所・LDHに移籍してDreamとなって復活した。
奇跡だと思った。LDH社長のHIROさんに感謝するしかなかった。

R&B路線のかっこいい曲は、これまでの曲よりも、わかりやすくメンバーの歌唱力を伝えられると思い、期待を持った。

 

しかしこの移籍は、私にとっては良いことばかりではなかった。

まず、優ちゃんがいなかった。そして、佳奈ちゃんとさやぽが歌うパートが減っていった。それは楽曲の平均歌唱力の低下だ。
それでも、他のメンバーもかなり上手くなったから大丈夫だろうと思った。
ファンが実力派ボーカルグループであることにこだわりすぎていたから、路線の変更を示すにはこれくらいしないとだめなのかもしれないとも思った。

長く活動してきたグループなのにEXILEの妹分とされ、EXILEの人気を利用して、dreamのことを何も知らないEXILEのファンで現場を盛り上げていくやり方は辛かったが、それでもDreamを知ってもらって、ファンが増えるなら良いと思った。

 avex周辺の女性グループでは実力派でベテランだと思っていたから、「夢者修行」などと、新人のようなドサ回りをやらされているのが辛かった。ドサ回りは良いのだが、EXILE系列の新人扱いがとても辛かった。
せめて国内でも「留学」扱いにしてほしかった。どこに行くのかわからないが。
それでも、メンバーはこれで復活しようと本気で挑んでいるから応援したいと思った。
しかし気持ちはついていかなかった。当事者と違って、これまで大好きだったdreamではだめだと、気持ちをなかなか切り替えられなかった。

アイドル路線を捨てたことは、納得していた。これまでのdreamもそうだが、LDHの女性ダンスボーカルグループであるParadise Go!! Go!!も、モーニング娘。以外派のアイドルオタクに応援されながらも、売れていなかったからだ。
LDHに女性アイドルを売った実績はないから、そこでまた失敗するよりは良い。

(余談だが、パラゴーことParadise Go!! Go!!の美咲ちゃんがLove・Dream・HappinessのうちLoveのメンバーだった人。
さらに余談だが、パラゴーにも好きな曲があるので、EXILEの後輩グループがEXILEの曲をカバーするように、E-girls系グループでカバーしてくれないかなあと、ありえないと思いながらも望んでいる。パラゴーより先輩だったDreamがE-gから抜けたことだし……) 

 

このように、ついていけない気持ちもありながらも、dreamに存続してほしかったので応援したかった。それが六人時代だ。

しかし佳奈ちゃんが抜けて、気持ちが離れた。私はファンを降りた。
さやぽの歌も好きだが、優ちゃんもいないし、佳奈ちゃんまでいなくなった楽曲をDreamの物として聴くのが辛かった。佳奈ちゃんのパワフルなハイトーンは私にとってdreamの要だった。
メンバー同士の信頼はあっても、メンバーが何を言っていても、私の気持ちは私だけのものだ。

私にとってdream三度目の死だった。もう私のdreamは生き返らなかった。

 

それでも、メンバーが好きだったので、活動がどう続くのかは茶の間レベルで気になっていた。

そのあと、E-girlsを結成して可愛い路線になったときは、アイドル路線は捨てたのでは無かったのかと呆れたが、佳奈ちゃんのパワフルなボーカルがなくなってしまった今はR&B路線は難しいだろうという納得もあった。
何せLDHは女性グループをブレイクさせたことがまだない。そして、すぐに売れるかわからないものを飼っておけるほど大きな事務所でもない。人気のAKB48に紛れさせることができるグループの方が今は売りやすいだろう。

間もなくしてさやぽまで抜けてしまって、私の好きだったボーカルグループは完全に終わったと思いながらも、残りのメンバー本人はもちろん、歌声も好きではあるのでE-girlsも含めて曲は買ったり借りたりして聴いていた。
しかし正直、移籍後のDream名義の曲で、良いと思うものが本当に少ない。avex時代だったらアルバムの捨て曲になりそうな曲ばかりだと感じてしまう。当時ほど予算をかけられている感じがしない。

 

やがてE-girlsが売れて、メディアで麻未ちゃんや彩ちゃんをよく見るようになったときは嬉しかった。私の好きだった頃とは違ってしまっても、好きだったDreamのメンバーが人気者になっているのを見て、心から良かったと思った。

金髪の麻未ちゃんが中心にいるのも英断だと思った。美人なのに陰のある優ちゃんがセンターにいるよりも華やかに見える。

これから、Dream単体としても売れていくといいなと思っていた。あくまで売れているのはE-girlsでDreamではないと、元であってもドリヲタの私が気付かないはずがなかった。

 

この頃に、佳奈ちゃんがソロで復帰した。ステージのあるレストランで行われたライブに行き、変わらず素晴らしい歌声を堪能することができた。
ライブには、麻衣ちゃんを含めて、Dreamを抜けたメンバーが全員観に来ていて、会場に麗しい一角を作っていた。

そのときのMCで、私がdreamの活動がなくて、何をしているのか判らなくて不安だった頃に、メンバーも何もやることがなくて、それでも歌いたくて、ストリートライブをしていた話をきいた。
公式ではないので告知もできず、お客さんが少なかったらしい。それでも立ち止まって聴いてくれるdreamを知らない人が嬉しかったという話ではあったのだが、それを聞いた私はファンとして何もできなかったと、一介のファンにできることなどほとんどないとわかっていても、ライブをしていたのに現場で応援することもできなかったと、後悔した。ライブなら聴きたかったという欲求もあるが……。
その頃にTwitterなどがあれば、活動の存続の役には立たなかったとしても、ファンは集まったと思う。あんなにステージで輝いていたdreamのメンバーが、ほとんど立ち止まる人のいないストリートでライブをしている様子を想像して、とても辛くなった。

この佳奈ちゃんのライブで、Dreamを抜けた佳奈ちゃんがまだLDHにいた頃に作られたソロナンバーが披露された。その曲を聴いて、LDHはボーカルの要だった佳奈ちゃんを捨てたんだと思っていた誤解が解けたのは良かった。佳奈ちゃんを中心にしたグループのオーディションが中止になったのも、元々やる気があったのか疑っていたのだが、正直申し訳なかった。

 

そしてE-girlsは、Dreamを売っていく方向に実際になっていったのだが、それによって、私にとって四人以降のDreamが苦手な物になってしまった。

Dreamの長年の苦労がメディアで語られ始めたのだ。

私はオーディションの光景など、苦労している裏話を堂々と売り物にすることがあまり好きではないのだが、それが好きな人を否定はしないし、出来上がった作品に影響はないのでかまわない。

 

しかし、LDH移籍後の復活劇を盛り上げるためか、avexフィットワンにいた頃のdreamには何も良いところがなく、ファンも全くいなかったかのように語り始めたことにショックを受けた。

語る側はそんなつもりはなかったのかもしれないが、私個人はそう感じた。何せとっくにDreamから気持ちが離れているので、メンバー個々の言葉をきく機会も殆どない。

 

私が大好きだった楽曲や、ライブに集まっていた大勢のファンや、私が貰った元気や幸せは一体何だったんだろうか。

好きだったものや、楽しかった時間を全部なかったことにされたように感じた。
あの頃の私はドリヲタとして、dreamを応援する非日常を楽しみに日常を過ごしていたから、あの頃の自分を丸ごと否定されたような気分になった。

あまりに腹が立って、中目黒のLDHに剃刀でも送りたくなった。LDHのことがちょっと嫌いになった。

しかし怒りが落ち着くと、ドラマを盛り上げるためなら仕方ないと思えた。曲と実力と容姿だけで売れるならとっくに売れている。
LDHはもともとオーディションなどの苦労話とセットで売って成功している事務所だから、このやり方に自信があるのだろう。そしてパラゴーの曲を聴くと、まだ女子を売ることに成功している事務所とは言い難いから試行錯誤もあると、許す気持ちになれた。

 

それでも、その後は、佳奈もさやぽも歌っていないDreamをDreamとして聴くことも辛かったし、E-girlsに紛れて姿を見るのも辛かったので、DreamやE-girlsを避け始めた。
完全に地雷化した。

こんなに避けたいのに、avexや他のLDHの曲をきくと、youtubeE-girlsやdreamではないDreamをおすすめしてくるし、苦労を語ったテレビ番組の映像という地雷そのものを踏まされることもあって、たびたび心身を四散させては、拾い集めた肉体から膿を出すようにTwitterの鍵アカウントで恨みを吐いた。

鍵アカウントに限定していたのは、今のDreamやE-girlsを楽しんでいるファンの目に触れさせたくなかったからだ。

 

そんなDreamが、昨年、終了した。
久しぶりにメンバーのインタビューなどを読んだ。

えりえーること絵里恵ちゃんが引退したときにDreamの終わりを感じていたと書かれていて、そのときにもまた、dreamは何度目かの死を迎えたのだと知った。きっとさやぽが抜けたときなど、私の気持ちが離れてからも何度か死んだのだろう。
そしてとうとう、名前は個々に残すことになったが、グループとしては終焉を迎えた。

こんなに何度も死にながら、dream・DRM・Dreamを続けてきたメンバーのことを尊敬し、これまでに貰った楽しい思い出に心から感謝している。
しかし、こんなに何度も苦しませながら続けてこさせたのはファンだったのかもしれないと思うと、これで良かったんだろうかと後悔のようなものを抱いてしまった。

正直、今のファンがavexからのファンばかりだったら、とっくに引導を渡していただろう。dreamは何度も死んだが、姿を変えることで、何度も新規のファンが入ってきた。私も8人時代からの新規だ。

偶然、LDHに移籍してからのファンの、Dreamの消滅を嘆く感想を見かけた。Dreamの夢も叶えてほしかったとLDHに恨み言をいっていたが、私にはもう、死体に鞭打つようなことを言わないで欲しいとしか思えなかった。

dreamのことで数年ぶりに泣いた。
前向きなメンバーの言葉を聞いても、辛かった。

まだ売れていない、いつまでも規模や売上の増えないアイドルを、好きな気持ちと、実力への信頼と、武道館やアリーナやドームに行ける可能性があるという主観だけで応援し続ける責任を感じてしまって、ドルヲタでいることが辛くなった。実際はファンの責任なんて芸能活動において大してないどころかおこがましい発言なのだろうが、好きなアイドルやアーティストは表向きのインタビューやMCでは、ファンのおかげだと、ファンに感謝してくれるから、責任を感じてしまう。

それでも私はドルヲタを辞められないだろう。

 

えりえーるの脱退が、メンバーがDreamというグループを諦めたときだと知って、その後のグループでの活動は終活だったのだと感じた。

そして消滅後の今は、万全の終活の上で、一度死んで生まれ変わったのだと私には見えている。

dream消滅後は、Dream Amiのソロも、Dance Earth Partyも、曲を聴いて姿を見ると楽しい気持ちになれる。つい先日までのわだかまる物やくすぶる物もなく、鍵アカウントに恨みを吐かずに応援できている。

麻未ちゃんと静香ちゃんのこれからの音楽活動がとても楽しみだ。

彩ちゃんがスタッフとして支えているので、E-girls全体も気になっている。

こうしてメンバーが活動している姿を見られるのだから、Dreamは売れなかったが、E-girlsがあって良かったと思う。

辞めていったメンバーの活動も再びチェックし始めた。

 

しかし未だに、シングル「ブランケット・スノウ」に入っている、dream時代の一番好きなアルバム「ID」収録の「I love dream world」の、四人でのセルフカバーは辛くて聴けない。

 

佳奈ちゃんと優ちゃんによる20周年ライブの感想を書いたので、追記に貼っておきます。

qoomk.hatenablog.com